カナダプレーリー経済開発省プレスリリース:レアアース処理施設への支援のため750万CADの投資
2022年9月20日、カナダプレーリー経済開発担当大臣のヴァンダル氏は、サスカチュワン州において、カナダ国内初となる REE 処理施設を支援するため、総額 750 万カナダドル(約7.9億円)の資金調達をしたと発表した。
鉱業はカナダのサスカチュワン州の経済において不可欠であり、サスカチュワン州は肥料用のカリウム、クリーン燃料用のウラン、医療および産業用のヘリウムなどで、カナダのトップの採掘地域になっており、レアアース (REE) の場合でも高いポテンシャルを持っていると考えられている。
REE は、電気自動車、風力タービン、家庭用電子機器、および一般産業用途で使用されている。カナダ国内には世界最大の希土類酸化物の鉱床がいくつか存在し、その埋蔵量は2021 年の時点で1,400 万トン以上と推定されている。
今回の資金調達の内訳は下記の通り:
・Vital Metals Canada Ltdは、Saskatoon(サスカトゥーン)にある新工場に設備を導入し、バストネサイト精鉱から混合希土類の炭酸塩を生産するため、500 万カナダドル(約5.3億円)を受け取ることになった。この資金は、Jobs and Growth Fund(雇用と成長基金)から調達されており、返済は無利子で行われる。
・Saskatchewan Research Council(サスカチュワン研究評議会) は、モナザイト鉱石を処理して、混合希土類のカーボナイトを生産することができるレアアース処理施設をサスカトゥーンに立ち上げる予定である。必要な設備を購入するために、Western Diversification Program(西部多様化プログラム)に基づいて 250 万カナダドル(約2.6億円)の無利子融資を受け取った。
上記の投資はカナダ政府の優先事項と一致しており、経済的機会をつかみ、カナダを重要な鉱物の持続可能な供給源として確立しながら、低炭素経済への移行に貢献している。
参考:カナダ政府HP